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Cosmetic Science最新のトピック

皮膚生理学研究室(化粧品)
研究室からの
お知らせ

Prof コラム2025.10.22

第2回MUKOJO研究ポットラック:武庫女発「地球に優しいフェムテック」の可能性!で発表しました。

2025年10月9日(木)、第2回MUKOJO研究ポットラックが開催されました。
テーマは「地球に優しいモノを使った武庫女発フェムテックを考えよう!」。
MUKOJOポットラックとは、研究者がそれぞれの研究シーズを持ち寄り、ディスカッションをとおして仲間を見つけ、研究を共有し、新しい研究を育てる場として武庫女のサイエンス・コモンズが定期的に開催しています。今回は教職員9名が参加し、研究連携の可能性を議論しました。

驚きの「地球に優しい素材」と「抗菌の知恵」

生活環境学科の澤渡千枝先生からは、食品にもなるバクテリアナノセルロースについて。綿の200分の1の細さで肌に優しく、生分解性が高いSDGsに貢献する素材です。

薬学部の吉田都先生は、悪玉菌に強く、善玉菌(乳酸菌)には優しい抗菌オリゴペプチドを開発。これを澤渡先生のナノセルロースに組み合わせることで、善玉菌に配慮した抗菌機能を付与できることを示されました。これはサニタリーグッズなど、武庫女発のフェムテック製品開発に繋がる大きな成果です。皮膚の状態には皮膚常在菌の関与もあり、化粧品関連への発展も期待できます。

そして私、仁木からはアンチエイジングについてお話しました。皮膚の老化は紫外線だけでなく喫煙も影響するという話に驚きの声が上がりました。
私は、校祖のご出身地、丹波地方に自生するレモンエゴマの精油に、皮膚細胞の活性酸素を除去するアンチエイジング効果があることを明らかにしました。化粧品開発への期待が高まっています。

武庫女連携で大型研究と社会への成果還元を目指す!

ディスカッションでは、バクテリアナノセルロースを軸に、抗菌・アンチエイジングなどの機能を付与することで、学内の多学部が連携した共同研究を推進し、経営学部の先生からも企業との製品開発を目指そうという意見で盛り上がりました。武庫川女子大学は13学部21学科を有する総合大学です。学内での連携研究やその成果の社会発信も活発に行っており、我々皮膚研でも生活環境学科や栄養学関連の先生方と研究を推進しています。

どの研究室でも学生が楽しんで研究しているという話が印象的でした。これからも、「武庫女でしかできない」「学生がやりたい!」と声を上げるような、わくわくする研究を推進していきます!

詳細は、武庫川女子大学サイエンス・コモンズのHPで報告されています。
こちらもご覧ください。

(仁木洋子)