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皮膚生理学研究室(化粧品)
研究室からの
お知らせ

ラボダイアリー2025.09.30

高校生が研究室で「日焼け止め」の秘密に迫る!

地元の仁川学院中学校から、アドバンスト探究の活動として中学3年生の2名が私たちの研究室を訪れ、実験を行いました。

彼女たちの研究テーマは、身近で毎日使う「日焼け止め」について。自分たちがもっと使いやすい日焼け止めを作りたい!という、とても明確で実践的な動機から始まった探究です。

「手作り日焼け止め」の効果を科学的に検証!
「手作りできる日焼け止めの中で、一番効果があるのはどれか?」という疑問を解明するため、今回は「紫外線散乱剤」のみを使い、その組み合わせや濃度を変えて複数のサンプル(試作品)を自分たちの手で作成してきました。

いよいよ研究室での実験です。

私たち皮膚生理学研究室にある紫外線A波(UVA)とB波(UVB)の照射装置と、紫外線の強さを測る強度計を使いました。方法は次の通りです。

1.作成した日焼け止めサンプルを透明なフィルムに均一に塗る。
2.そのフィルムに、紫外線A波またはB波を照射する。
3.日焼け止めを塗ったフィルムを透過(通り抜ける)してくる紫外線が、塗る前に比べてどれくらい減ったかを測定しました。

さらに、同じ方法で市販の日焼け止めも測定し、自分たちの作ったサンプルと比較しました。

予想通り?それとも予想以上?
実験後の感想を聞くと、「予想通り」の結果もあれば、「予想外(もしかしたら予想以上!)」の結果もあったようです。これから学校に戻って、今日の実験データをじっくりと解析し、結果をまとめる予定とのことです。

自分たちの興味からスタートした探究研究。様々な文献を調べ、試行錯誤を重ねてきたからこそ、今日の実験で確かな結果が出てきたのだと思います。
今回の実験が、彼女たちの科学に対する興味をさらに深めるきっかけになれば嬉しいです。これからも、その探究心を大切に、頑張ってください!

私たちの研究室では、今回のように地域の方々や未来の研究者である高校生・中学生の皆さんの学びをサポートしています。化粧品や皮膚に関する身近な疑問を科学の力で解き明かしたい中高校生の皆さん、ぜひ一度研究室を覗きに来てください!(仁木洋子)