Prof コラム2026.04.20
「美白」を文化と科学から問い直す――化粧文化研究者ネットワークで講演しました
2026年3月24日、化粧文化研究者ネットワーク第73回研究会(関西大学梅田キャンパス、対面・オンラインハイブリッド開催)にて、「おしろいから細胞へ~科学が追いかけた『美白』の理想形」と題した講演を行いました。
今回は、普段の学会発表や講演では扱わない「日本人が『白』に込めてきた文化的・宗教的意味」や「古代から近代にかけての美白文化の変遷」を講演内容に初めて盛り込みました。準備を通じて、白さが単なる美容の問題ではなく、日本人の精神性や価値観と深く結びついてきたことを改めて実感し、サイエンスが本業の自分にとっても新たな発見の連続でした。こうした文化的背景を研究にどう繋げられるか、非常に興味深いテーマとして今後も掘り下げていきたいと考えています。
皮膚科学の側面では、メラニン生成のメカニズムや、真皮の線維芽細胞が分泌する因子DKK1による調節作用など、細胞・分子レベルの最新知見もご紹介しました。討議では「美白の定義」や「筋力向上と美肌の関係」など多角的な意見交換があり、異分野の研究者の皆様との対話が大変刺激的でした。
文化と科学、両方の視点から「美白」を問い直すこの試みを、今後の研究活動につなげていければと思います。
なお、近年は「美白」という言葉は使用されなくなってきていますが、今回の講演では「白」をキーワードとするため、あえて使用しています。
詳細な開催報告は、化粧文化研究者ネットワークのHPに掲載されています。コチラからどうぞ!
(仁木)
