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化粧品製剤科学研究室
研究室
からのお知らせ

Prof コラム2026.05.26

素晴らしい!スティックタイプ日焼け止め

みなさんこんにちは。
渡辺です。

先日、ゴルフをしたときにスティック状日焼け止めを初めて使用してみました。
それまではクリームタイプや振って使用する2層タイプを使用していました。

スティック状、とてもよいですね。
ゴルフでは手が滑るのが困るので、日焼け止めをつけると念入りに石鹸で手を洗います。
ですが、手の甲は焼きたくないので、手のひらだけ洗うというテクが必要です。
プレーの途中で塗りなおすときにも、トイレが設置されているところまで待たなければなりません。
スティック状なら、手を汚さずにすぐに塗布することが可能です。
これは便利!

この商品が開発されたとき、わたしは資生堂で仕事をしていました。
日焼け止め成分を透明に固める素材を研究していたチームが、とても苦労して開発にこぎつけたのを近くで見ていました。
普通の日焼け止めがあるのに苦労して開発する必要があるのか、という人もいました。

 

化粧品製剤の研究では、開発時点では顕在化していないメリットを含んでいる可能性を考慮することがとても大事です。
例えば、わたしが開発したものでもそういったものがありました。

 

界面活性剤を使用せず、両親媒性高分子を使用した高分子乳化技術は、界面活性剤の安全性に懸念を感じる顧客をターゲットに開発しました。しかし、その後はさっぱりとした使用感触が中心的な価値になり、たくさんの製品に使用されています。

濡れた手で使用できるクレンジングオイルは、お風呂場での使用を可能にすることが目的でした。しかし研究の中で、とても洗い流しがしやすくなる条件が見つかり、両方の性能を搭載することができました。

顕在化している情報だけでなく、潜在的な価値をどのように評価するのか。
化粧品の知識があるだけでなく、科学的な新規性を判断できることが必要です。
さらには、担当する研究員の特徴を見抜いて判断できる「ヒトを見る目」もとても大事です。

学生のみなさんにはちょっと難しい話になってしまいましたが、ヒット商品には研究員の頑張りにプラスして、会社組織の懐の深さが大きくかかわっているということなんです。

 

(化粧品製剤科学研究室 教授)