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Cosmetic Science

客員教授からの
お知らせ

トピックス2022.09.20

台風接近の中…フォーラム顔学2022が無事終了しました

健康生命薬科学科の客員教授の菅沼薫先生が会長を務めておられる『日本顔学会』の年次大会『フォーラム顔学2022が9月17日・18日(土・日)に、香川大学 創造工学部(高松市)でリアルとライブ配信のハイブリッドで開催されました。他の学会と同様に、この2年はリアルで開催できなかったので、久しぶりの再会で会場は大変活気に満ちていました。

菅沼会長の開会挨拶

日本顔学会は、顔に関する研究の発展と「顔学」の普及を図ることを目的に、顔の研究者、顔の研究に興味がある人が結集して1995年に発足した、従来の枠組みを超えた画期的な学会です。(入会案内はこちら
今年のフォーラム顔学も、顔の画像処理や顔計測研究をされている研究者、心理学系の研究者、芸術系の研究者、似顔絵のプロ、医学系や化粧品の研究者など幅広い分野の研究者が研究成果を発表し、活発な議論がなされました。化粧品技術者の私には、正直なところ、顔の画像処理関連の発表は宇宙的で、???で頭がいっぱいになりましたが、アート系の浮世絵の顔の話や、いろんな人が書いた同一人物の似顔絵を平均化すると良い感じで似てくるというお話しや、コロナ禍で赤ちゃんがマスクをした大人の顔を人間と認識するようになるなど、「へ~!なるほど」と思う発表も多く、楽しい時間を過ごしました。日本顔学会の素晴らしいところは、普段全く関わらない別の分野の研究者の皆様が、それぞれの視点で議論を酌み交わし、とても刺激的なアイデアをもらえることだと改めて感じました。

台風14号が接近してくる中、23報の口頭発表と15報のポスター発表、2つの特別講演の全プログラムが無事終了し、最後にオーディエンスの投票で決まる「オーディエンス賞」と、「原島賞」「輿水賞」の発表があり、第27回日本顔学会大会(フォーラム顔学2022)は無事閉幕しました。
台風の影響で、閉会後、高松に足止めされた先生もおられたり、名残惜しそうに早めに会場を後にされる方々もおられましたが、ハイブリッド開催のおかげで多くの方が安心して学会に参加されたのでは?と思います。 

来年の『フォーラム顔学2023『人々のための顔 〜 顔の技術と社会受容性』というテーマで、1014日・15日(土・日)に筑波大学で開催される予定です。『顔』に関わるお仕事をされている方、研究をされている方、ぜひご参加ください。

その前に…来年の夏には、私が事務局長を務めている日本顔学会 関西支部 第4回研究会を開催する予定です。化粧品会社のマーケティングに大きな影響がありそうな、最近注目され始めてきた『ルッキズム』を取り上げようと思っておりますので、楽しみにしてください。また準備ができたらご案内します。(南野美紀)

 

前夜祭
日本顔学会創設メンバーの重鎮 原島先生の喜寿を祝う💕

香川大学の林純一郎先生から奥様お手製の『讃岐かがり手まり』が贈られました。

 


ポスター発表
ヘアスタイルのレコメンド機能の開発
山口直峻、大西重範、水谷元(タカラベルモント株式会社)、輿水大和(YYCソリューション・中京大学)

日本顔学会理事の輿水先生(左から2人目)と今井健雄さん(左)と菅沼会長と記念写真

 

・・・・・・・Award・・・・・・・

【オーディエンス賞】
O3-2)「似顔絵を科学するー似顔絵の平均化と逸脱誇張の効果ー」
     橋本憲一郎(似顔デザイン)、阿部恒之(東北大学)

P1-5)「こどもに感情が伝わりやすい表情とは?曖昧表情を用いた実験による検討
     白濵帆夏(小学館アカデミーつなしま保育園)、中嶋智史(人間環境大学)

【原島賞】
P2-5)「マスクの明度が目の形状知覚に及ぼす影響」
     成里紗、森川和則(大阪大学)

【輿水賞】
O1-2)「自由な表現と被写体の質感を維持するメイク生成モデルの開発」
     帯金駿(株式会社コーセー)、田川晴菜(慶應義塾大学)、
     中川雄介、中村理恵(株式会社コーセー)、青木義満(慶應義塾大学)