トピックス2023.09.06
IFSCC2023 バルセロナ大会 1日目無事終了:渡辺啓先生の研究が口頭発表されました!
化粧品科学研究室の渡辺啓先生が資生堂と共同研究された成果が、IFSCCバルセロナ大会の初日に資生堂の張研究員から口頭発表されました。
発表のタイトルは、“Novel approach to enhance effect of skincare formulas based on interfacial property of vesicles that imitating cell membrane.” 渡辺先生が長年取り組んでこられた新しい界面化学技術を応用し、親水性(水に溶けやすいが油には溶けにくい性質)の成分が、皮膚に広く均一になじみ、深く浸透するという、非常に興味深い内容の発表でした。質疑応答では、「どんな種類の親水性の成分も同様に上手く浸透するのか?」や、「実際にクリームなど、いろいろな化粧品に応用したときにも安定に機能するのか?」といった具体的な質問があり、多くの参加者にとっても興味深い研究のようでした。
今年のバルセロナ大会は、画期的な様々な新しい試みがなされています。たとえば、大会アプリをダウンロードして、全体のスケジュールもフルペーパーもすべてアプリから読み込む方式になっています。なので恒例のコングレスバック(配付物を入れたカバン)の中味もノートとペンだけで、分厚い要旨集もお土産も入っていませんでした。IFSCCを取り巻く環境もコロナで大きく変化しており、研究トレンドだけでなく運営においても新しい時代の到来を感じています。では続報をお楽しみに!(南野美紀・神田不二宏)