トピックス2025.12.19
秋の京都!西本願寺の見学はとても魅力的でした!
先月のお話しになりますが、高校の同窓会イベントで西本願寺の特別拝観に行ってきました。西本願寺といえは浄土真宗西本願寺派の総本山!秋晴れの暖かい日の京都は久しぶりで、境内の銀杏も綺麗に色づいていて、とても気持ち良かったです。
西本願寺の見どころをいろいろ堪能し、穏やかな気持ちになりました。また知らないことを、いろいろ知れて楽しかったです。特に印象に残ったのは、「鴻の間」と呼ばれる対面所の奥の絵が「逆遠近法」という手法で描かれていることと、その正面にある南能舞台に描かれている「松」でした。
「鴻の間」はご門主との面会に使われた203畳敷きの大きな部屋で、その部屋全体の柱の位置と奥の「逆遠近法」で描かれた絵により、部屋全体の奥行とご門主様が部屋の遠くからでも大きく見えるようになっていました。「逆遠近法」という、絵心が全くない私にとっては新しい言葉を知り、化粧品の感性研究の錯視というものは、古くから空間にも使われてきたのだと昔の方々の知恵に改めて感心しました。
さらに、「鴻の間」の縁側の方向にある南能舞台に書かれた松の絵が、外の光がはいる縁側からみると黒くほとんど見えないのに、部屋に入って振り返ると美しい深緑の松が現れ、みんなでほーっ!と声をあげました。これは「隠し絵」と呼ばれるものらしく、おそらく太陽光線の特定波長で黒くみえたり緑にみえたりする顔料を使っているのだろうと、化粧品屋としては理解したのですが、おそらく太陽光線の波長という概念のない時代に、これを実現させた絵師や顔料屋さんは素晴らしい!と感じました。
自然からヒントを得て、それを応用することをバイオミメティクス(Biomimetics)と言いますが、古き良き京都から学べることも多いなーと感じました。名付けてヒストリミメティクス!Historimimeticsかな?化粧品の分野も昭和時代の研究から学べることも多いと日頃から感じていて、来年は歴史から学ぶというテーマで何か書き始めたいなーっと思ったりしています。(南野美紀)
