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Cosmetic Science

客員教授からの
お知らせ

トピックス2022.04.15

顔学トピックス  

クロッキーを描く 顔を立体的に捉えるコツ 

2022年度4月から「顔学トピックス」というタイトルで、私が4代目会長をしている日本顔学会「顔学オンラインサロン」の話題を要約して、毎月このブログでお届けしようと思います。 

342022412()は、「顔の描き方アオリと俯瞰、そのディテール他」というテーマで、話題提供者は上田耕造氏(画家・アニメ作画指導)でした。

立体的なものを平面に描くとき、どう描いたらいいか悩みますね。その悩みを解決するコツをいくつか教えていただきました。

まず、立体物の「輪郭線」と「稜線」を見つけることだそうです。「稜線」とは山岳用語で谷と谷に挟まれた山地の一番高い部分の連なりのことで「尾根」ともいいますが、絵画の世界で「稜線」という言葉を使っているのは日本だけらしく、美大に入るための予備校の先生に山岳部の人がいたのではないかということでした。面白い話ですね。

また、実演では上田先生がさらさらと描く手元に、見る角度を変えた顔画像が次々と表れ目を見張りました(写真)。

立体的なものを平面に描くとき、どう描いたらいいか

顔を立体的に捉えるコツ

クロッキーのように短時間で特徴を捉え絵にするには、まずは対象物をよく見る、立体の「ふくらみ」と「えぐれ」を見つける、面で捉えてあとから線を加える、見えない部位をバーチャルの中で想像する、立体に似せるために少し強調して「盛る」など、コツが盛りだくさん。

さらにはいろいろ試せば新しい描き方が見つかるとも。意見交換も活発に行われて、あっという間にサロンの時間が過ぎていきました。

 

次回の「顔学オンラインサロン」は2022510日(火)20時から。

テーマ:人同士の会話はどう始まるか。

話題提供:武川直樹先生 (東京電機大学研究員 元教授)対面の会話、視線一致映像会話装置、オンライン会議Zoom、ヴァーチャルオフィスoVice*VRなど様々なツールを利用した会話を観察、研究をされています。どんなお話になるか楽しみです。

顔学オンラインサロン」  は、20205月から始まり、現在は毎月1回火曜日の夜20時から90分、オンラインで開かれています。日本顔学会の会員でなくてもだれでも事前申込みすれば無料で参加できます。「顔」に関する様々なテーマで話題提供者の専門的な話を視聴したあと、参加者が自由に意見交換することができます。(菅沼薫)

34回の話題提供者:上田耕造先生について 

1959年生まれ。東京藝術大学美術学部油画科卒業(安宅賞、大橋賞)。同大学院後期博士課程満期終了。絵画教室「ATELIER21」共宰。「イチバン親切なデッサンの教科書」(新星出版社)刊行

You Tube 「アトリエ21 上田耕造2分間クロッキー ノーカット版

You Tube 「上田耕造 10分間クロッキーデモンストレーション