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Cosmetic Science

客員教授からの
お知らせ

トピックス2022.04.09

ウクライナ支援に立ち上がった日本の化粧品企業

状況は日々変化しているものの、その泥沼状態からいつ脱却できるか皆目見当がつかないウクライナ情勢に対するグローバル化粧品業界の対応につき4月2日のブログで紹介しました。その続報として今回は日本企業の取り組みについて紹介いたします。

報道されている範囲では、資生堂、花王とライオンがウクライナ支援に立ち上がっています。3社が展開している事業領域や現地(ウクライナとロシア)に拠点を持っているか否かなどそれぞれ異なるスタンスの中での独自の取り組みがされています。会社ベースの寄付や商品支給、更には従業員ベースで集めた募金などの金銭・物質的支援に加え、雇用の提供なども積極的に行っているとのことです。また、基本的にはロシアに対する化粧品輸出や広告宣伝などのビジネス行為は中止するものの、ロシア国内の従業員に対する当面の給与補償、女性や子供の衛生状態を維持するために最低限必要な商品は引き続き提供するなどの対応を実施するとしています。

 欧米諸国のウクライナ支援とロシア制裁に足並みを揃えつつも、日本は上記のようなきめ細かい独自色を打ち出していければ良いですね。また日本は自他ともに認める化粧品技術大国ですから、このような有事にこそ、ドライシャンプーなど高い技術力に裏付けられた商品を被災地に提供したいものです。(神田不二宏)

3社の支援について記載されている海外記事